定員100名。要事前申込。下記Googleフォームよりキリスト教文化研究所までお申込ください。11/1(水)締切。定員になり次第締切ます。開催方法に変更が生じ た場合は、ご登録いただいたメールアドレスにご連絡いたします。定員100名になり次第、受付を締切らせていただきます。
2023 第1回宮城学院女子大学附属キリスト教文化研究所 公開シンポジウム「音楽とリベラルアーツがつむぐ地域革新」を開催いたします | 教育・研究 (mgu.ac.jp) https://forms.gle/2twG4ccmBKVYcqbH7
本研究会は、これまで「明治期の東北地方における女子ミッション教育の社会史」(科学研究費補助金 基盤C 2006-08)、「東北地方における女子ミッション教育の戦後史」(同2017-20年)など、東北地方の近代化にキリスト教が果たした役割を女子ミッション教育の歴史的意義をもとに究明してきた。
2021年度からの新規研究プロジェクト「地方女子ミッション教育の比較歴史社会学的研究」(科研費補助金 基盤C)では、これらの成果をもとに東北地方の女子ミッション教育研究の総仕上げともいうべき、宮城学院女子大学の同窓生を対象とする大規模な郵送調査を行うとともに、歴史的・文化的・地理的背景の異なる2つの女学校、長崎活水女学校と函館遺愛女学校との比較研究を行う。
科研費・基盤研究(C)2021-23年度
「地方女子ミッション教育の比較歴史社会学的研究」
内容を変更し2021年3月15日オンラインで実施します。
ジェンダー、持続可能性、DX、知識伝達
本プロジェクトでは、持続可能性、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を視野に入れたジェンダー平等の推進の理論化と実証的研究に取り組む。ジェンダー平等の取り組みは国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも明記された国際的課題であり、ジェンダー格差の是正に教育が果たす役割が重要視されてきた。一方、DXは、近代社会の文化伝達の枠組みそのものを変容させる可能性を包含している。
近年、女性の経済的・社会的エンパワーメントをめぐる国際的議論では、digital education/ trainingが注目を集めている。とりわけ地方女性のエンパワーメントの新たな展開に、digital education/ trainingがいかなる意味をもつのか、地方女性の具体例とともに検討していく。
第二に、継続的に取り組んできた知識伝達の社会学的総括として、Basil BernsteinのTotally Pedagogized Society(全教育化社会)の理論的意義を整理し、ジェンダー不均衡の再生産構造の概念モデル、情報社会の批判的検討への応用可能性を探る。ジェンダー視点による知識伝達の社会学的探究から導かれる再生産構造の枠組みを、実際の女性の生活環境、とくに地方に生きる女性たちの就労・生活・ケアに引き付けて分析する。
*本研究は「ジェンダー視点による持続可能性、DXと知識伝達の社会学的探究」(天童睦子)宮城学院女子大学2023年度研究助成による研究の一環である。
【持続可能性とジェンダー 活動報告】
・公開シンポジウム「SDGsと子どもの未来」
・公開シンポジウム「ジェンダー平等と持続可能な未来」
・「SDGsと宮城―人間の安全保障フォーラム」
「当事者の視点による災害女性学」 学術の世界と市民をつなぐ情報誌 「まなびのめ」第62号に、天童睦子宮城学院女子大学教授のインタビューが掲載されました。人権特集。
※天童睦子インタビューはこちらから
「女性と政治、発信に期待」 2023年10月15日朝刊 河北新報「紙面センサー」に、天童睦子による紙面批評の記事が掲載されました。よろしければお読みください。天童睦子による「紙面センサー」は毎月15日掲載予定です。
女子ミッション教育史研究会 公開シンポジウム開催
2023年11月4日(土) 宮城学院女子大学音楽館ハンセン記念ホールにて公開シンポジウム「音楽とリベラルアーツがつむぐ地域革新」が開催されました。詳しくはこちら
女子ミッション教育史研究会 2022年度の取り組み 本研究会は、2021年度から研究プロジェクト「地方女子ミッション教育の比較歴史社会学的研究」(科研費補助金 基盤C)において、地方の女子ミッション教育研究に取り組んでいる。東北地方では宮城学院女子大学の同窓生を対象とする大規模な郵送調査を行い、その分析を継続してきた。また、歴史的・文化的・地理的背景の異なる女学校、長崎活水女学校と函館遺愛女学校などとの比較研究、戦時下の女子ミッション教育と戦後の変化に着目し、史料分析をふまえて研究を重ねている。
2022年度のまとめとして、研究会を行った(要約を掲載)。また、日本キリスト教学校教育同盟(東京都新宿区)にて、史料収集を行った。事務局長の孫永律氏より、同盟の活動内容、保管されている日本のキリスト教学校関係書類全般についてお話をうかがった。
研究代表片瀬一男教授(東北学院大学)を中心に、女子ミッション教育史の研究グループで史資料リストを概観し、とくに戦時下から戦後の変化を知るうえで貴重な資料原本を拝見した。
資料の一部はデジタル化により記録し、今後の分析資料として活用する。
科研費・基盤研究(C)2021-23年度
「地方女子ミッション教育の比較歴史社会学的研究」研究代表者 片瀬一男(東北学院大学教授)
2023年1月31日@日本キリスト教学校教育同盟
要約
報告1 「戦時下の活水学院」
大迫章史(東北学院大学)
地方における女子ミッション教育史研究の一環として、長崎の活水学院の歴史、とりわけ戦時下(1940年前後)の動向を、活水女学校教頭を務めた藤田静雄の手による『藤田日記』、および活水学院百年史をもとに整理し歴史的経緯のなかに位置づけた。報告では、戦時下のミッション系女子教育および学校経営の在り方を、文部省の動向、地方の女子教育の対応と照らし合わせて、キリスト稿主義学校がいかに存続を目指し、どのような対応をとったのかを長崎という地域の特徴をふまえて報告がなされた。また参加者との活発な議論が行われた。
報告2 「戦時下の宮城学院・その後」
片瀬一男(東北学院大学)
先行研究(たとえば『学徒勤労動員を記録する神奈川県の会』1999)などの記録によれば、戦時下において、女子の広域動員はしないとの申し合わせがあったが、この時期、東北・北海道の高女の生徒が多く動員されたとの指摘がある。これをふまえて戦時下の宮城学院について多面的に議論がなされた。
ディスカッション:今後の研究展開と課題について
研究会1日目(1.21)、2日目(1.22)のディスカッションでは、地方における女子ミッション教育の歴史的展開について、参加者それぞれから発言があった。キリスト教学校教育同盟の史資料分析、活水学院の事例など宮城以外の地方女子教育の史的展開の検討、また、2020年に実施した宮城学院女子大学卒業生の調査データ分析(継続)など、具体的課題が提示された。
2022国際シンポジウム「東アジアの家庭教育に見る文化伝達と家族戦略の変容」を開催しました。
日時:2022年12月23日金 14時45分―18時
場所:東京・早稲田大学国際会議場第二会議室 対面・オンライン併用
第一部 「日本の家庭教育―東京・北海道・東北の事例から」
第二部 「東アジアの家庭教育―国際比較の視点」
ゲストコメンテーター 李 正連 東京大学教授 社会教育、東アジア教育研究
*本国際シンポジウムは科研費・基盤研究(C)「東アジア地域における家庭教育と規範的文化の継承に関する国際比較研究」(研究代表者 新保・小林・敦子)によるものです。
宮城学院女子大学主催公開シンポジウム「地域女性とエンパワーメント W20の取り組み」(外務省WAW!公式サイドイベント)が開催されました
宮城学院女子大学主催公開シンポジウム「地域女性とエンパワーメント W20の取り組み」が2022年11月12日(土)14時―15時40分、本学大講義室C202において開催されました(対面・オンライン併用)。学生、一般市民約200名の参加がありました。
W20(Women20)はG20 に向けて女性に関する政策提言を行う G20 公式エンゲージメント・グループの一つです。2022年の主催国はインドネシア、W20では今回、女性の経済的エンパワーメントの重要課題に、新たにRural Women、Women with Disabilitiesが加えられました。本シンポジウムはW20日本代表団より、Rural Women Working Groupのメンバー4名による報告で構成されました。なお、本シンポジウムは外務省WAW!公式サイドイベント2022の公認を受けています。
第1報告では、W20日本代表団共同代表の小安美和さん(株式会社Will lab代表取締役)から「W20の役割と機能―女性の経済的エンパワーメントに向けて」と題して、W20の活動の経緯、日本のデリゲート紹介、2022年コミュニケの要点が説明されました。
第2報告「W20の新動向―環境、人権、障害」では、織田由紀子さん(日本女性監視機構副代表)より、W20の課題設定が、経済領域のみならず、健康、環境、そして農村や障害者を含む多様な女性や少女のエンパワーメントへと広がりをもち、障害者の人権、性と生殖に関する健康・権利(SRHR)の重要性が強調されていることが説明されました。
第3報告「地方にくらす女性の可能性-宮城からの発信」では、石本めぐみさん(特定非営利活動法人ウィメンズアイ 代表理事)より、W20の共通課題Rural Women(農村女性)と日本の事例をつなぎ、とくに宮城県内で行ったシングルマザー調査を視野に地域的課題について説明されました。また、グローバル・ローカルな視点から、課題の可視化、改善提案、フォローアップ、モニタリングの循環による新たな協働的エンパワーメントの可能性が示されました。
第4報告「災害女性学とエンパワーメント・モデル」では、天童睦子(本学教授 女性学・キャリア形成論)より、『災害女性学をつくる』(共著2021)をふまえて、女性のエンパワーメントの現代的課題が整理されました。平時と非常時の連続性、構造的不平等の是正に向けて意思決定の場に女性のアクセスを一層高めていくこと、政策提言につながる地域の市民力が提起されました。
参加学生の感想として「W20に所属している一人一人の説明内容がとても分かりやすく熱心で、地域女性とエンパワーメントW20にかける強い想いが伝わってきました。」「初めてグリーン・ブルー エコノミーという言葉をききました。単に環境に配慮した経済活動というのではなく、人にも考慮した活動を私たちも考えて進めていかなければならないのだと感じました。W20の取り組みをわかりやすく説明して頂き、世界レベルでの女性問題を大学生である私たちも考え、小さいことからでも興味をもっていきたいと思いました。」「『地域に暮らす人々の可能性を広げるのは私達自身であり、地方にはその可能性がある』という言葉が印象に残りました。政治と市民の距離は、近くにあるべきものだということを考えるきっかけになりました。」「興味を持った『災害女性学』。自分自身が宮城県で生まれ育ち、常に予測のできない災害と隣合わせであることから『災害という非日常は不均衡を浮き彫りにする』という言葉に深く納得しました。」「女性の社会進出は何年も前から言われてきたが、まだまだ女性が働きやすい社会には至っていないと感じた。石本さんのご報告にあった地方に暮らす女性の生き方は、私自身県内の田舎に住んでいるため他人事ではないと感じた。まさに「個人的なことは政治的なこと」なのだと思った。女子大の学生として、このように自分の人生と向き合う機会をいただけたことに感謝している」「W20の存在が今後発展し、活動範囲が広がれば、差別や様々な問題が少しでも軽減されて明るい未来になっていくと感じた」などがありました。
今林直樹本学教授(政治学)のコメント、フロアからの質問を含め、充実したシンポジウムとなりました。
これを機会にW20の活動を知っていただき、女性のエンパワーメントを多面的に議論し実現する一助となれば幸いです。ご協力・ご参加いただきました皆様に御礼申し上げます。(文責:天童睦子)
(企画 一般教育部 企画協力 地域子ども学研究センター、協力 キリスト教文化研究所 人部社会科学研究所、後援:特定非営利活動法人ウィメンズアイ。)
女子ミッション教育史研究会
代表 片瀬一男・東北学院大学・教養学部教授
同 研究分担
天童睦子・宮城学院女子大学・一般教育部教授
「宮城学院卒業生のライフコース調査」報告:2021年夏、宮城学院同窓会のご協力を得て、大学・短大卒業生3400名を対象とする郵送調査を実施しました。多くの回答をいただきました。ご多用ななか調査にご協力いただきました皆様に篤く御礼申し上げます。
集計結果につきましては、2021年12月(予定)に本HPを通じてお知らせします。
研究代表 東北学院大学教養学部教授 片瀬一男